■[r 2] アーリンコ−ト(D'Arlincourt)生写電信機 (逓信総合博物館所蔵)
(本学会20周年記念絵葉書より)
 

「アーリンコートの生写電信機(逓信総合博物館所蔵)」
…明治の初期フランスから渡来した。日本に現存する最古のファクシミリ。

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● 逓信博物館には2台所蔵されているが、1台の円筒は欠落している。装置にはBREGUET 社製の記名とアーリンコートの特許による旨が刻印されている。アーリンコートの特許図面[a25]と同様に、沢山の歯車が組み合わされており、スタート/ストップ機構のためのクラッチを介して円筒と結合している。

 特許図面と大きく異なるのは、中央支柱に吊り下げられているコイル状の機構部品であるが、特許に示されている音叉に代わる機械的共振子で、回転速度制御を司っていると思われる(f 1),(f 2)。

 1878年(明治11年)3月25日、木挽町に電信中央局が開業の際、電話機等とともに展示実演している。開業式後、工部大学校ホ−ルで行われた祝宴晩餐会で、エアトン(英、W.E. Ayrton、1873〜1879在日)教授はアーク灯を点じた。これを記念して電気記念日が1927年(昭和2年)に制定されている。こうした経緯からすると、電気記念日はファクシミリにとっても記念すべき日である事が判る[a18]。

 なお、旧工部大学校史によると、1877年(明治10年) 、工部大学校へ三条太政大臣が巡覧のおり、エアトン教授の指導で、展示実演したと記されている[a16]。