ノイズの付加によって質感が改善される画像が存在することが知られているが,適切な質感改善が得られるノイズの強度は画像内容によって異なっている.このとき,適切なノイズ強度を決定するために主観評価実験を行うことは,実験に要する負荷量の観点から困難である.本論文では,画像から求められる特徴量の一つであるフラクタル次元を用いて,記憶質感再現の観点で最適なノイズ強度を客観的に推定する手法を提案すると共に,一対比較法により提案手法の有効性を確認する.
亀 田 昌 志†(正会員)石 川 雄 大†
†岩手県立大学大学院 ソフトウェア情報学研究科